概要
OpenAIの公式ブログによると、OpenAIとServiceNowはパートナーシップの拡大を発表しました。
ChatGPTやCodex(=AIがコード作成などを手伝う仕組み)をServiceNowの製品やワークフローに深く結びつけます。
これにより、企業はアプリケーションの開発やITトラブルの解決、セキュリティ対策をAIでより簡単に行えるようになります。
何が発表された?
今回の発表は、2025年1月に結ばれた両社のパートナーシップをさらに広げるものです。
OpenAIのモデルやAIエージェントをServiceNowの顧客向けサービスや自社業務へ本格的に組み込みます。
具体的な連携内容は多岐にわたっており、主なポイントは次のとおりです。
- ChatGPTとの統合: 会社のデータや業務のルールをChatGPTに持ち込み、会話の中でトラブル調査や記録の更新を行う
- 開発・セキュリティ・音声の強化: アプリ開発やサイバーセキュリティ、音声による入力支援などの新機能を展開する
- 社内利用の拡大: ServiceNowの全従業員がChatGPT WorkやCodexを利用できるようにする
ChatGPTで何ができるようになる?
新しいServiceNowの連携機能では、どのような体験が可能になるのでしょうか。
ChatGPT上で業務データの確認と更新ができる
従業員は、ChatGPTの画面から離れることなく、自分の組織にあるServiceNowのインスタンス(=システム環境)に接続できます。
ServiceNowのAction Fabric(=既存のルールや権限を適用する仕組み)が働くため、組織で決められたアクセス権限がそのまま維持されます。
ITチームのメンバーは、ChatGPTとの会話の中で似たような過去のトラブルを探し、変更のリスクを評価し、ServiceNowの記録を直接更新できるようになります。
担当エンジニアの作業を対話形式で支援する
ServiceNowは、ChatGPTの内部で動くインタラクティブな体験のプレビューも進めています。
例えば、オンコール(=緊急対応)のエンジニアは、関連する監視アラートや最近の変更点、影響を受けたサービスをChatGPT上で確認できます。
そのうえで、適切なチームの割り当てや修復に向けた作業を同じ画面の中で進めることが可能です。
他の製品や領域にはどう展開される?
OpenAIの技術は、ServiceNowのさまざまな製品や機能に組み込まれる予定です。
アプリケーション開発の支援
ServiceNowの「AI Workflow Factory」にCodexが組み込まれます。
これにより、開発者は会社のビジネス文脈やプラットフォームの機能を生かしながらアプリを作れるようになります。
さらに、OpenAIのモデルが「Build Agent」や「Autonomous Engineer」を支え、アプリ開発や近代化をサポートします。
サイバーセキュリティ対策の連携
両社は共同でセキュリティソリューションを開発します。
OpenAIのサイバーセキュリティ機能と、ServiceNowが持つ資産やID、ビジネス文脈を組み合わせます。
これにより、チームが脆弱性(=セキュリティ上の弱点)の調査やリスクの優先順位付け、対策の調整をスムーズに行えるようになります。
声による直感的な操作
ServiceNowの「Super Intelligence Control Tower」に、OpenAIを活用した音声機能が導入されます。
ユーザーがAIの活用目的を声に出して説明すると、評価用の項目が自動で埋まり、不足している情報があれば追加の質問で集めてくれます。
全従業員への展開とそれぞれの利用法は?
ServiceNowは、エンジニア部門だけでなく、すべての従業員にChatGPT WorkとCodexを利用できるようにする計画です。
エンジニアはCodexを使ってコードベースを探索したり、変更を加えたり、テストを実行したりします。
その他のチームは、日々の業務でChatGPT Workを活用します。
また、ServiceNowは社内のセキュリティ業務でもOpenAIの機能を活用する予定です。
なお、OpenAI側でも自身の運用においてServiceNowのワークフローを活用しており、Super Intelligence Control Towerによってサポートされています。
料金と提供時期はどうなっている?
提供時期については、公式ブログで具体的なスケジュールが示されています。
- MCPプラグイン: 本日からOpenAIのマーケットプレイスで提供中、機能の強化は2026年末までに予定
- Super Intelligence Control Towerの音声機能: 2027年第1四半期に提供予定
- セキュリティ機能: 2027年1月に早期アクセスを開始し、2027年第2四半期に一般提供を予定
- AI Workflow FactoryのCodex: 2027年に提供予定
価格に関する詳細な料金プランについては、元記事では言及がありません。
日本で使える?
日本国内での具体的な提供状況やローカライズについては、元記事では言及されていません。
今日から試すための主な手順は次のとおりです。
- OpenAIのマーケットプレイスにアクセスし、ServiceNowのMCPプラグインを確認する
- 自社のServiceNowインスタンスとの接続設定を行う
- 利用する組織の権限やルール(Action Fabric)に沿った設定を選択する
自分にはどう関係する?
エンジニアなら
Codexを使ったコードの探索やテスト実行、アプリ開発の効率化が期待できます。
企画・マーケティングなら
日々の業務でChatGPT Workを使い、文章作成や情報整理をスムーズに進められるようになります。
経営者・管理者なら
ITリクエストの解決やセキュリティ対応、社内ワークフローの自動化によって組織全体の生産性向上が見込めます。
まとめ
OpenAIとServiceNowの提携拡大により、日常のチャット画面から直接企業のワークフローを動かす基盤が整いつつあります。
今後の提供スケジュールに合わせて、自社の業務プロセスにどう組み込めるかを確認しておきましょう。