ひとことで言うと
株式会社アガタが提供する生成AIサービス「RAG+AIチャットボット」に、導入後の運用を丸ごと支える5つの新取り組みとVPN接続が追加されました。AIのメンテナンスや資料の整理をする人が社内にいなくても、安心して導入・運用を続けられる仕組みが整えられています。
何が発表されたのか
PR TIMESの公式発表によると、群馬県富岡市に本社を置く株式会社アガタは、2026年10月27日から生成AIサービス「RAG+AIチャットボット」において新たなサポート体制の提供を開始しました。中小企業の生成AI利用に関する調査では「導入を推進する人材がいない」「具体的な活用場面が不明」といった課題が上位を占めています。アガタはこれまでも初期の資料整理を代行してきましたが、今回のアップデートでは「導入した後の運用」に焦点を当て、手間のかかる作業を開発元が一貫して引き受ける形にアップデートされました。
紙の資料もそのままお預かりしてデータ化
電子化されていない紙の規程集や過去の記録などを、そのまま預けてAIが検索できる形に変換してもらうことができます。秘密保持契約を結んだうえで、外部サービスを使わずアガタの自社設備内で読み取りを行います。料金は紙やスキャンした資料が1ページにつき50円、図や写真は1枚につき50円(税別)です。事前に枚数と金額の提示を受け、承認してから実施される仕組みになっています。手書き文字の読み取りにも対応していますが、文字の状態によって精度は変わるとされています。
AIが参照するデータを3カ月に1回作り直し
社内の規程や料金表などのルールは定期的に改定されるものです。アガタでは、改定版の資料を送るだけで、最低でも3カ月に1回はAIが参照するデータを無料で作り直してくれます。利用者が自分でデータを差し替える作業は不要で、急ぎの差し替えや追加資料にも柔軟に対応するとしています。
答えられなかった質問を毎月ご報告
AIが「該当なし」と返した質問を、毎月まとめて報告する機能が追加されました。よく検索されているのに答えられなかった事柄が分かるため、次にどの資料を補えばいいのかの見当がつきやすくなります。資料を追加することで、チャットボットが答えられる範囲を自然に広げることができます。
作業時間の削減試算を毎月提示
毎月の報告書には、AIが答えた件数と、1件あたりに削減できた時間を仮置きして計算した「作業時間の削減試算」も記載されます。これにより、導入した効果がどれくらい出ているのかを数字で確かめることが可能です。
解約時には整理した資料をテキストで返却
原則として契約満了や解約時には預かった資料のデータは削除されますが、今後に備えて整理された資料を資産として残せるよう、希望者には削除前にテキスト形式(Markdown)で整理済み資料が渡されます。
お客様ごとのVPN接続に対応
セキュリティ要件が厳しい金融機関や医療機関などのために、お客様ごとのVPN接続に対応しました。利用者側の拠点や端末とアガタのデータセンターをVPNで結び、その環境からのみチャットボットを利用できるように設定できます。この設定を有効にすると、インターネットからはチャット画面やログイン画面、外部システムからの呼び出しを一切受け付けなくなります。VPNを使わない通常の接続でも通信はHTTPSで暗号化されますが、より強固な通信経路を求める企業にとって実用的な選択肢となっています。
「RAG+AIチャットボット」の仕組みと特徴
このサービスは、預けた社内資料だけを根拠に回答する生成AIシステムです。処理はすべて群馬県富岡市にあるアガタのデータセンター内で行われ、外部のAIサービスやクラウドへデータが送信されることはありません。また、預かった資料がAIの学習に使われることもない仕組みです。
- 回答の根拠となった資料名と箇所を表示する機能があります
- 資料にない事柄には推測で答えず「該当なし」と返します
- WordやExcel、PowerPoint、PDFなどのファイルクリーニングはアガタ側が代行します
- 100人が同時に使っても応答開始まで平均0.9秒(社内評価の実測値)という速度を実現しています
- 評価用の質問群における回答妥当率は96%(社内評価)とされていますが、重要な判断の際には原典の確認を推奨しています
料金・提供プラン
公式発表で明かされている料金体系や条件は以下の通りです。
| 項目 |
内容 |
出典 |
| 月額料金 |
4万円から(税別・1アカウントあたり) |
元記事 |
| 初期費用 |
なし |
元記事 |
| 契約期間 |
2年 |
元記事 |
| アカウントの目安 |
10人程度の共有利用が可能(上限ではない) |
元記事 |
| 資料の読み取り |
1ページ・1枚につき50円(税別) |
元記事 |
| データ作り直し |
3カ月に1回は無料 |
元記事 |
| 無料デモ |
2週間 |
元記事 |
日本から使う方法
日本の企業が本サービスを導入する際の手順や注意点は以下の通りです。
- 公式サイト(agata-corp.com または tomioka-dc.agata-corp.com)や問い合わせメール(agata-soumu@agata-corp.com)から連絡する
- まず2週間の無料デモを申し込んで使用感を確かめる
- 紙資料がある場合は枚数を確認し、見積もりに同意した上でデータ化を依頼する
- VPN接続を希望する場合は、必要な機器や費用について個別に相談する
誰にどう効くのか
- 経営層: 推進する人材がいなくても安心して生成AIを導入でき、毎月の削減時間レポートで投資対効果を定量的に把握できます。
- 総務・管理部門: 規程集の改定に伴うデータ差し替えの手間や、紙の資料を電子化する作業を外部に任せられるため、日常業務の負担が増えません。
- 情報システム部門: 外部のクラウドにデータを送らない国内データセンターでの処理に加え、専用VPN接続による閉域網での運用が可能になり、セキュリティ要件を満たしやすくなります。
まとめ
生成AIの導入で壁になりやすい「運用の手間」と「推進人材の不足」を、開発元による手厚い代行サービスでカバーする現実的なアプローチと言えます。社内に専任担当者がいなくて導入を諦めていた企業は、まず2週間の無料デモや資料の整理代行について問い合わせてみるのが良さそうです。