ひとことで言うと
不動産投資に興味を持つ30代と40代の会社員を対象にした意識調査が発表され、30代は強引な営業への警戒から相談を見送り、40代は信頼できる相談先が分からないことで最初の一歩を踏み出せていない実態が明らかになりました。
何が発表されたのか
不動産投資プラットフォームの開発・運営を行うPropally(プロパリー)株式会社は、2026年10月に「不動産投資の相談に関する意識調査」の結果を発表しました。この調査は2026年4月に、不動産投資未経験で興味を持つ30歳から49歳の会社員や公務員、医師などのうち、年収700万〜1,200万円の層を対象にインターネットで実施されたものです。有効回答数は180名(30代66名、40代114名)で、年代ごとの不動産投資に対する意識のギャップを詳細に分析しています。同社はあわせて、宇垣美里さんを起用した新Web CM「不動産投資って複雑そう?」篇を公開するなど、スマートフォンから自分のペースで検討を進められる環境づくりをアピールしています。
発表の中身をくわしく
30代の3割超が「相談を見送り」、40代は6割超が「考えたこともない」
不動産会社への相談経験を尋ねたところ、「相談したことがある」と答えた人は30代で10.6%、40代で6.1%にとどまりました。一方で、「相談しようと検討したが、結局しなかった」という人は30代で30.3%に上り、40代の18.4%を大きく上回りました。これに対し「相談しようと思ったことがない」と答えた人は40代で62.3%と、30代の47.0%を15ポイント以上引き離しています。ここから、30代は一度は前向きに検討するものの何らかの理由で踏みとどまり、40代になるとそもそも相談という行動に結びつかないという、年代によるアプローチの違いが浮かび上がります。
見送り理由は年代で分断、30代は営業への警戒、40代は信頼性の判断不足
「相談を検討したが見送った」と答えた人にその理由を聞いたところ、30代の1位は「しつこい営業をされそうだった」で35.0%でした。2位には「まだ自分が知識不足だと思った」(25.0%)、3位には「相談=購入を迫られると感じた」(20.0%)が続いています。これに対し、40代の1位は「どの会社が信頼できるか判断できなかった」で42.9%を占めました。2位は「知識不足だと思った」(33.3%)、3位は「しつこい営業をされそうだった」(28.6%)となっています。30代は営業マンの過剰なアプローチを恐れ、40代は頼れるパートナー企業を見極める基準に悩んでいる様子がうかがえます。
求められるサービスは30代が全項目で上回る
不動産投資に関する5つのサービス案の利用意向を調査したところ、「自分と同じ属性の人が買った物件・投資成績を匿名で閲覧できる」という項目で、30代が65.2%、40代が52.6%と高い支持を集めました。この匿名閲覧をはじめ、「自分の投資力が見える」(30代56.1%、40代48.2%)や「AIが最適な物件の種類と金額を提案」(30代51.5%、40代43.9%)など、調べた5つのサービス案すべてにおいて30代の利用意向が40代を上回る結果となりました。若年層ほど、他者のリアルな実績データや客観的な数字を自ら確認したいという意欲が強い傾向が見られます。
数字で見るポイント
| 項目 |
調査結果(30代 / 40代) |
出典 |
| 相談を検討したが見送った割合 |
30代 30.3% / 40代 18.4% |
Propally株式会社 調査レポート |
| 相談しようと思ったことがない割合 |
30代 47.0% / 40代 62.3% |
Propally株式会社 調査レポート |
| 相談見送り理由のトップ |
30代「しつこい営業」35.0% / 40代「会社の信頼性」42.9% |
Propally株式会社 調査レポート |
| 同属性の投資事例の匿名閲覧への意向 |
30代 65.2% / 40代 52.6% |
Propally株式会社 調査レポート |
| 有効回答数(対象: 年収700〜1200万円) |
合計180名(30代66名、40代114名) |
Propally株式会社 調査レポート |
背景と業界への影響
従来の不動産投資の営業といえば、モデルルームへの来場や電話、個別面談などを通じた対面での強いアプローチが主流でした。しかし今回の調査データが示すように、今の30代・40代のビジネスパーソンは、いきなり営業担当者と対峙することに対して強い心理的ハードルを感じています。特に30代では「しつこい営業をされそう」という警戒心が強く、これが投資検討の最大の足かせになっています。不動産業界全体として、消費者がプレッシャーを感じずにスマートフォンやAIを活用して、まずは自分で収支や事例を安全に確認できる仕組みの整備が急務になっていると言えます(編集部注)。
自分に関係ある?
年収700万〜1,200万円ほどの収入があり、将来の資産形成の選択肢として不動産投資に関心を持っている30代・40代の会社員や公務員にとって、今回の調査結果はまさに「自分のこと」と言える内容です。「自分だけが営業を怖がっているのではないか」「どの会社を信用していいか分からないのは自分だけではないか」という迷いが、多くの同世代にも共通していることが分かります。一方で、情報不足や営業への不信感から検討を止めてしまうと、せっかくの資産づくりのチャンスを逃してしまう可能性もあります。
利用・取引できるか
今回の発表は企業の自主調査レポートの公開であり、直接商品を購入・契約する性質のものではありません。しかし、運営会社のPropally株式会社では、スマートフォンから投資スタイルの診断や収支・リスクのシミュレーションができるプラットフォームを提供しています。営業プレッシャーを感じずに自分のペースで不動産投資の検討を進めたい人は、同社の公式サイトや公式ブログを通じてサービスの詳細を確認してみるのが良いでしょう。
まとめ
30代は営業への警戒、40代は信頼できる相談先の不在が不動産投資への一歩を阻んでいることが明らかになりました。まずは客観的なシミュレーションや事例データが確認できるツールを活用し、自分のペースで情報を集めることから始めてみるのが賢明です。