Vercelは、アプリの開発者がAIモデルを呼び出すための窓口「AI Gateway」を提供しています。今回、その窓口からテンセントのAIモデル「Hy4」を使えるようになりました。モデル名は「tencent/hy4」です。
AI Gatewayは、複数のAIモデルを同じ書き方で呼び出せる仕組みです。利用量や費用を記録します。障害が起きたときは、別の提供元へ切り替える(フェイルオーバー)設定もできます。
半額は12月31日まで。料金に上乗せはありません
Hy4は、2026年12月31日まで50%割引(半額)で使えます。割引後の通常価格は、まだ発表されていません。
AI Gatewayは、提供元の料金をそのまま反映し、上乗せはしないとしています。AIの処理(推論)にかかるプラットフォーム手数料もかからないとしています。自分で契約したAPIキーを持ち込む方式(BYOK)の場合も同じです。
編集部の見立てでは、モデルごとに契約や請求先を分けずに済む点が開発者の利点になりそうです。
AI Gatewayには、APIキーごとの予算設定もあります。呼び出し先を振り分けるルーティングルールや、データを保持しない設定(Zero Data Retention)、用途に応じたレポートなどもあります。
Hy4の機能と、前のプレビュー版との違い
Hy4は、考えてから答える「推論モデル」です。外部の道具を呼び出す「ツール呼び出し」や、決まった形式(JSONなど)で結果を返す「構造化出力」にも対応します。扱える文字量(コンテキストウィンドウ)は100万トークンです。
トークンは、AIが文字を数える単位です(編集部注)。コードベース全体や多数の文書を一度に扱う作業に使えるとしています。
Hy4はHyシリーズで初めて画像を扱えるモデルです。画像の細かい部分を読み取り、複雑なグラフも読めると説明されています。さらに、コマンドラインとグラフィック画面の両方で、パソコン操作を代行する「コンピューター利用」にも対応します。
前のプレビュー版(Hy4 Preview)と比べると、指示にさらに忠実に従うとしています。長い文脈、長時間かかる作業、深い調査でも良くなったとしています。改善の度合いを示す数値は、まだ公開されていません。
Vercelの関連ページによると、推論の強さは、リクエストに含める推論設定で指定できます(Vercel Changelogの関連ページ、11/4確認)。
開発者は、Vercelの「AI SDK」で、モデル名に「tencent/hy4」を指定するだけで呼び出せます。Vercelの発表には、文章を少しずつ表示する例のコードが載っています。Hy4はプレイグラウンド(画面上で試せる場所)でも試せます。
Claude Code、Codex、Cursorなどのコーディングツールで使う場合は、最新のVercel CLI(コマンドラインで操作するツール)を入れます。「npx vercel ai-gateway setup」を実行します。そのあと、エージェントの画面でtencent/hy4を選びます。
同じAI Gatewayでは、Meituanの「LongCat 2.5」も使えるようになっています(Vercelが「AI Gateway」でMeituanの「LongCat 2.5」を提供開始 画像入力に対応)。



