Google AI Educator Series(GES)は、教員がAIを授業や事務作業に使えるようにするための研修プログラムです。Googleによると、無料で、好きな時間に受けられる形式です。忙しい教員の予定に合わせて、すぐ使える技能を身につけられるよう設計されています。
Googleの公式ブログによると、GESは今年、まず米国で始まりました。その後、インド、韓国、マレーシア、フィリピン、英国とアイルランドに広がっています。今回、ブラジル、メキシコ、スペイン、オーストラリア、サハラ以南のアフリカが加わります。提供は今後数カ月のうちに始まります。
日本での提供は発表されていません。なお、研修で使われるGeminiとGemini Notebookは、日本で使えます(当サイトの確認:Geminiアプリは11/3、NotebookLM/Gemini Notebookは10/30)。
インドは8万人が受講、全教員向けの教材へ
インドでは、9月の研修で8万人の教員が学びました。Googleは今後、インドのすべての教員に、自分のペースで進められるオンライン教材を提供するとしています。
この研修は、同国の国家教育政策2020に沿った内容です。対応言語は英語に加え、ヒンディー語、マラーティー語、テルグ語、アッサム語、オディア語、パンジャブ語の6言語です。言語は来年さらに増える予定です。
教員は、GeminiとGemini Notebookを使い、難しい題材を漫画、ポッドキャスト、インフォグラフィック(図解)にしているといいます。
フィリピンは100万人超が対象、マレーシアは準備時間が減少
フィリピンでは、教員がGeminiで経済の授業の市場シナリオを模擬しています。目的は、生徒への直接指導に使う時間を空けることです。
Googleは、フィリピンの教育省、高等教育委員会、技術教育技能開発庁と組みました。国内100万人を超える教員にAI研修を届ける計画です。教育省は最近、教職員全員に向けてGESを推奨する公式の通達を出しました。
マレーシアは、BETT Asiaでの正式な開始のあと、教員が成果を報告しています。カリキュラム、評価、視覚教材の準備で、1つのテーマにつき3〜5時間を節約できたと報告しています。
次の段階では、現地のパートナーとともに「train-the-trainer」(指導者を育てる)合宿を開きます。対象は私立学校の教員、教員養成課程の学生、大学の教員です。
英国は65万人が対象、韓国はソウル教育大と連携
英国では、Gemini Notebookで創作文の指導力を伸ばしたり、授業計画や図を作ったりする使い方が出ています。英国とアイルランドの教員65万人全員が、オンラインまたは対面の催しに参加して、デジタル活用の研修を受けられます。11月には、ロンドンのGoogleオフィスで指導者育成のワークショップも開きます。
韓国では、ソウル教育大学校(SNUE)と組みました。2022年改訂教育課程と、教育部の教員向けAI・デジタル教育能力の枠組みに沿った内容です。教員はGeminiとGemini Notebookで、探究型の授業や評価を設計しています。保護者への連絡やデータ分析といった事務の効率化にも使っています。
11月の新教材は米国で11月4日に公開
Googleは、教員からの意見をもとに、教材を毎月更新したり追加したりしています。11月の教材は、米国で11月4日に公開されます。Googleは、教員が最も必要とする場面で時間を節約できる内容だと説明しています。
新しい内容は3つです。
- インタラクティブな評価の作成:Geminiで練習問題や、ウェブ上の小テストを作ります。誤答には即時のフィードバックやヒントが出ます。州の試験などの準備に使えます。
- ゲーム形式の学習の指導:データの正確さ、モデルの性能、人による監督の重要性を体験できる学習を進めます。
- 課題の見直し:Geminiを使い、近道的な回答を招きやすい問いを見つけます。生徒の批判的思考を促す課題づくりに役立てます。
Googleは、GESの修了者にバッジを出し、教員のコミュニティに参加できるとしています。
なお、Googleは同じ教育分野で、Google Classroomの学習機能も提供しています(GoogleがClassroomで学習機能を世界提供)。







