概要
ニッセイ基礎研究所の原田哲志氏がレポートをまとめました。世界中で電子ごみが増加しています。しかし、回収や再資源化の仕組みが追いついていません。
電子ごみは貴重な金属を含む重要な資源です。回収の採算性や環境面での課題があります。国内でも小型家電の回収量を増やすための取り組みが求められています。
何が発表された?
ニッセイ基礎研究所は2026年11月2日にレポートを公開しました。タイトルは「増え続ける電子ごみと資源循環の行方-電子ごみの発生抑制と資源循環の課題」です。金融研究部の原田哲志氏が執筆を担当しました。
このレポートでは世界と日本における電子ごみの現状を整理しています。廃棄後の処理から修理や長期使用の促進へと進む国内外の対策について解説しています。
電子ごみが増える背景と回収の現状
世界中で電子機器の普及が進んでいます。それに伴い、廃棄される電子ごみの量も増え続けています。しかし、それらを回収して安全に再資源化する体制は十分に追いついていません。
電子ごみには金や銅などの重要鉱物が含まれています。「都市鉱山」としての活用が期待されています。一方で、多くの課題が残されています。
回収や処理にかかるコストの採算性には課題があります。不適切な処理による環境や健康への被害もあります。国境を越えた移動の管理など、解決すべき課題が多く残されています。
国内における小型家電回収の課題
日本国内に目を向けると、小型家電の回収量は伸び悩んでいるのが現状です。多くの家庭で使われなくなった機器がそのまま保管されています。いわゆる「退蔵品」になっているケースも少なくありません。
消費者が不要になった製品をスムーズに返却できる回収体制が必要です。排出方法の分かりやすさを改善することも求められます。それが国内の資源循環を進めるうえで重要なポイントとなります。
修理や長期使用へのシフト
国内外の電子ごみ対策は変化しています。単に廃棄されたあとの処理を改善するだけにとどまらなくなっています。製品をできるだけ長く使い続けることが重視されています。
壊れたときに修理しやすい設計にすることも重視する動きが広がっています。国内で本格的に資源循環を進めるためには仕組みの整備が必要です。製品の製造段階から修理や再使用を支える仕組みを整えなければなりません。さらに消費者が無理なく返却できる回収ルートを一体で整えることが必要です。
自分に関係ある?
この問題は環境経営やサステナビリティに取り組む事業者に関係しています。それだけでなく、家庭で家電製品を使う私たち一人ひとりにも関係しています。
引き出しに眠っている古い小型家電の処分方法があります。また、製品を長く大切に使う意識があります。それらが資源の循環を支えることにつながります。
もう使える?取引できる?
ニッセイ基礎研究所のレポートは同所の公式ウェブサイトで公開されています。誰でも閲覧することができます。具体的な回収窓口や地域のルールについては確認が必要です。お住まいの自治体や各家電メーカーの案内をご確認ください。
まとめ
電子ごみをめぐる問題には対策の軸足の変化があります。回収の仕組みづくりから製品の長期使用へと対策の軸足が移りつつあります。まずはご自宅にある使わなくなった家電の正しい処分方法を確認しましょう。身近なところから資源循環への意識を高めていきましょう。