最新翻訳AI「Sarashina3.2 translate」で訳文の常体・敬体を指定可能に
AI・テクノロジー公式発表発表 (2026/11/05)掲載: 読了 3分

翻訳AI「Sarashina3.2 translate」で訳文の常体・敬体を指定可能に β版で提供

制作:編集方針・AI利用と事実確認

この記事のポイント

  1. 翻訳AI「Sarashina3.2 translate」で、訳文の常体・敬体を指定できるようになった。β版として提供
  2. 指定すると97%以上が指定どおりの文体に。指定なしは常体68.1%、敬体28.4%と入力ごとにぶれていた
  3. WMT24の評価では、MQMは前のモデルと同等。敬体指定はBLEUが24.9から23.1に下がった

働く人への示唆

影響:一部の人
  • 英語の資料を日本語にする個人事業主は、APIで試したうえで、本番の前に敬体の訳文を読み比べるとよいでしょう。

発表内容をもとにした一般的な情報です。導入や契約の判断は、公式情報を確かめたうえでご自身で行ってください。

SB Intuitionsの翻訳AI「Sarashina3.2 translate」で、訳文を「だ・である調」か「です・ます調」か指定できるようになりました。指定すると97%以上が指定どおりの文体になり、指定しないと常体68.1%・敬体28.4%と入力ごとにぶれていました。文体指定はβ版のため、本番で使う前に訳文を確かめるとよいでしょう。

本ページはプロモーションを含みます

画像:SB Intuitions テック(公式発表より)

・出典: SB Intuitions テックブログ「Sarashina3.2 translate: 常体・敬体を指定できる翻訳モデル」

翻訳の文章を社内資料や取引先への文書に使うと、文体がそろっていないだけで直す手間がかかります。

今回、SB Intuitionsの翻訳AI「Sarashina3.2 translate」で、訳文の文体を指定できるようになりました。指定できるのは「だ・である調」か「です・ます調」です。文体指定はβ版として提供されています。

Sarashina3.2 translateは、日英・英日翻訳に特化した大規模言語モデル(LLM、大量の文章で学習したAI)です。前のモデルに文体指定を加えた後継にあたります。

文体とは、文末の形のことです。「〜だ。」「〜である。」で終わるのが常体で、論文や報告書で使われます。「〜です。」「〜ます。」で終わるのが敬体で、顧客向けの文書や案内文に向いています。

英語には常体と敬体の区別がありません。そのため英日翻訳では、モデルが訳文の文体を自分で決めます。用途に合わない文体になったりします。長い文書を段落ごとに訳すと、リクエストのたびに文体が変わったりします。

指定なしでは、常体と敬体の割合が入力ごとに揺れる

SB Intuitionsの松野智紀さんは、指定なしの訳文を調べました。対象は、WMT24(機械翻訳の国際的な評価用データ)の英日997件のうち、見出しや体言止めの参照訳を除いた698件です。結果は次のとおりでした。

  • 常体 68.1%
  • 敬体 28.4%
  • 混在 0.9%
  • 判定不能 2.7%

1回の出力の中で文体が混ざることは、ほとんどありません。問題は、入力ごとに常体と敬体のどちらになるかが安定しないことです。長い文書を段落ごとに訳すと、段落の文体がばらつく原因になります。

判定はルールベースで、LLMは使っていません。文末は形態素解析(文章を単語に分けて品詞を調べる技術)で調べています。

日本語の翻訳で文体を指定して使う方法と、訳文の質

指定できるのは「だ・である調(常体)」と「です・ます調(敬体)」です。指定しない場合は、内容に応じてモデルが文体を選びます。

この機能はsarashina.aiのtranslate APIで試せます。APIとは、アプリから呼び出す仕組みのことです。

社内のマニュアルを英語から日本語にする担当者なら、文書ごとに文体を決められます。APIに指定を渡すだけで、文体をそろえられます。

指定すると、常体は98.1%(698件中685件)、敬体は97.1%(678件)が指定どおりの文体になりました。指定どおりにならなかったものは、訳文が体言止めになったものが多くを占めました。会話の書き起こし・小説のセリフで口調が常体のまま残ったものもありました。

ただし、敬体を指定すると訳文の質の指標がわずかに下がります。文体評価用の翻訳でBLEU(訳文を正解の訳と比べて点数化する指標)を測りました。指定なしは24.9、敬体指定は23.1でした。

LLMによる誤訳評価(MQM)でもやや悪化しています。編集部の見方では、敬体で大事な文書を出すときは、本番の前に訳文を読み比べるのが安全です。

(編集部注)BLEUは、訳文と参照訳の単語の重なりで点数を付ける指標です。言い回しの違いに弱いため、MQMなど別の指標と合わせて見るのが一般的です。

文体指定を加えても、一般的な翻訳の質は保たれているとしています。WMT24の英日・日英各997件で、前のモデルSarashina3 translateと比べました。BLEUはわずかに下がり、MQMは同等でした。

英日のペアワイズ比較(2つの訳文のどちらが良いかをAIに判定させる方法)では、次のとおりでした。

  • 3.2の勝ち:38.1%
  • 3.2の負け:31.1%

翻訳の指示を含む文もあつかえるようになりました。原文に「Please translate the sentence below into Japanese: ...」のような指示が含まれることがあります。その場合も、指示を実行せず全文を訳せます。

専用の400件のテストでは、従来モデルで指示文が抜けていた訳の割合は次のとおりでした。

  • 英日:22.0%
  • 日英:33.5%

3.2は失敗が0件でした。

翻訳に特化したAIとしては、PFNも「PLaMo 3 Translate」を公開しています(PFNの翻訳AI「PLaMo 3 Translate」の重みを公開)。

まだ分からないこと

  • 文体指定がβ版から正式版になる時期は、まだ発表されていません。
  • 敬体指定で訳文の質が下がる傾向を、どこまで改善できるかはまだ分かっていません。
  • API利用料金は、まだ発表されていません。

すぐにできること

  1. 1翻訳の文体を直すことが多い文書を1つ選び、文体指定ありの訳文と比べてみる。
  2. 2敬体で訳す文書は、本番で使う前に訳文の意味を読み比べて確かめる。
  3. 3APIを使う場合は、公式サイトで文体指定の書き方を確認する。

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出典と更新履歴

出典(公式)
SB Intuitions テックブログ「Sarashina3.2 translate: 常体・敬体を指定できる翻訳モデル」
日時
公式発表 サイソク掲載
確認方法
公開前に、本文を出典と自動で照合しています(事実確認 92点/100点、70点未満は非公開)。制作と確認の方法
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本記事は公式発表の文章をもとにAIが要約・解説して自動生成したものです。誤りが含まれる可能性があるため、正確な仕様・料金は公式発表をご確認ください。元記事を読む制作方法と事実確認の手順は編集方針をご覧ください。誤りのご指摘はお問い合わせから受け付けています。