大手と個人店で差が出ている
大手は、値下げや人気アニメとのコラボなどで客を集めています。一方、小規模な店は値上げが難しく、2025年は休廃業・解散・倒産が172件(前年の約1.9倍)に増えました。
コメ価格は今は落ち着いてきています。資金繰りを立て直す好機なので、魅力のある店に変われるかどうかが、これからの鍵です。
東京商工リサーチの調べによると、全国で「すし店」を経営する96社の2026年の売上高合計は9,846億円(前期比9.4%増)で、直近7期で最高を更新しました。一方、前期より減益となった企業は37社(38.5%)で、コメ価格などの物価高が重しになっています。

写真はイメージです。写真: Photo Republic / Wikimedia Commons(CC0)
要約版:専門用語を控えて説明しています
大手は、値下げや人気アニメとのコラボなどで客を集めています。一方、小規模な店は値上げが難しく、2025年は休廃業・解散・倒産が172件(前年の約1.9倍)に増えました。
コメ価格は今は落ち着いてきています。資金繰りを立て直す好機なので、魅力のある店に変われるかどうかが、これからの鍵です。
東京商工リサーチの調べでは、全国で「すし店」を経営する96社の業績を集計しました。
企業データベース(約450万社)から、日本産業分類の「すし店」を選びました。7期続けて売上高と純利益を比べられる会社を抽出しています。
業績はすべて単体決算です。大手3社(はま寿司、あきんどスシロー、くら寿司)を含みます。
96社の2026年の売上高合計は、次のとおりです。
純利益は、費用をすべて払ったあとに手元に残るお金のことです。売上の伸びに比べて利益の伸びが小さい点が、この調査のポイントです。
インバウンド(訪日外国人)需要と企業の交際費の回復が、売上を押し上げました。一方で、コメや魚介類などの食材費、テナントの賃料、人件費の上昇が利益を圧迫しています。
すし店の業績は、2020年7月〜2021年6月期のコロナ禍を底に回復してきました。回復は5年連続です。
96社の最新期の内訳は次のとおりです。
最多は増収増益ですが、その数は減りました。
増収減益が増えたのは、原材料費や人件費の高騰分を吸収しきれない企業が多いためです。売上は、来店客の増加や値上げによる客単価の上昇で伸びています。
黒字企業は前期より3社増えました(サイソク編集部の計算)。
大手3社を除いた93社は、5期連続で増収です。ただ、最新期の利益は減益に転じました。
96社の数字を押し上げているのは、あきんどスシローです。同社は2023年9月期に、店舗での迷惑動画の影響で大幅減益となりました。
その後V字回復し、最新期の2025年9月期も大幅増益が続いています。大手3社を含むか除くかで、業績の見え方が変わります。
大手や中堅は、価格競争や集客力という武器を持っています。
低価格の回転寿司では、一部商品の値上げと同時に別の商品を値下げしたり、最低価格を下げたりして客を集めています。人気の映画・アニメやキャラクターとのコラボも頻繁に行い、ファン層やファミリー層の来店と客単価を伸ばしています。
ただ、コラボには課題も出ています。直近では、従業員に横領された特典がフリマサイトに出品されました。企画そのものが中止になりました。
特典の欠品への目は、これまで以上に厳しくなるとみられます。管理の厳格化が求められます。
大手でも、経営の方向性は分かれています。
くら寿司は高価格帯の「無添蔵」を運営しています。
一方、あきんどスシローの親会社、FOOD & LIFE COMPANIES(F&LC)は、京樽の全株式を譲渡する契約を締結したと発表しました。
京樽は、高価格帯の「回転寿司みさき」を運営していました。譲渡先はSRSホールディングスで、締結日は2026年8月7日です。
F&LCは、国内外の「スシロー」に経営資源を集中させることが、中長期的な企業価値の向上につながると判断したと説明しています。
大手以外では、価格ではなく別の点で競う業態が多くあります。費用の高騰を価格に転嫁して増収増益を実現している店もあります。
一方、小規模な店は、思い切った値上げに踏み切れないケースが目立ちます。
休廃業・解散の件数は、次のとおりです。
休廃業・解散の増え方は、倒産の増え方と比べて突出しています。2025年は、休廃業・解散・倒産の合計が172件でした。前年の約1.9倍に達しています。東京商工リサーチは、先行きを見通せなかったことが急増の要因とみています。
足もとでは、コメ価格が落ち着いてきました。すし店にとって追い風です。
特に資金繰りが厳しい小規模事業者には、資金繰りを改善する好機です。生き残りの鍵は、この好機を生かして魅力ある店にステップアップできるかどうかです。東京商工リサーチは、そう指摘しています。
編集部の見方では、コメ価格が落ち着いても、値上げと客足を両立できる店とそうでない店の差は残るでしょう。売上が伸びる今だからこそ、利益を残す仕組みづくりが問われています。
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本記事は報道(東京商工リサーチの調査・取材記事)をもとにAIが要約・解説した一般的な情報で、特定の金融商品の売買をすすめるものではなく、投資助言ではありません。投資の判断はご自身で、最新の公式情報をご確認のうえ行ってください。元記事を読む制作方法と事実確認の手順は編集方針をご覧ください。誤りのご指摘はお問い合わせから受け付けています。