概要
東京商工リサーチの発表によると、2026年10月の「円安」倒産は6件起きまし。これで52カ月連続で発生しています。10月までの累計は67件となりました。まだ2カ月を残して前年1年間の件数を超えています。輸入コストの上昇に価格の引き上げが追いつかない中小企業の苦しい台所事情が続いています。
10月の円安倒産は6件、なぜ増えている?
東京商工リサーチの発表によると、2026年10月の「円安」倒産は6件でした。前年同月比は±0.0%です。これで「円安」倒産は2022年7月から52カ月連続で発生していることになります。
ドル・円レートは1ドル=157円から158円台で推移しています。円安に歯止めがかかっていません。円安が続くと海外から仕入れる原材料や商品の価格が高止まりします。それを販売価格に十分に上乗せできない中小企業が多く、資金繰りの悪化につながっています。
1-10月累計で前年年間を超える事態に
今年の動きを見ると、1月から10月までの累計は67件に達しました。前年同期比は19.6%増で、前年同期は56件でした。まだ2カ月を残している段階です。すでに前年(1-12月)の年間件数である65件を超えています。
また、10月の負債総額は20億7,700万円となりました。前年同月比は47.0%増です。これで2カ月連続で前年同月を大きく上回りました。この月で最も大きかった倒産は、被服実習用教材販売を手がけるスタイリッシュ・エイチ・アンド・エイ(兵庫)の負債11億円です。仕入れの大半を輸入に頼っていました。そのため、円安の影響を避けられなかったとされています。
業種別の傾向と今後の見通しは?
10月に発生した「円安」倒産を業種別に見ました。卸売業が5件で、前年同月は4件でした。運輸業が1件で、前年同月はゼロでした。仕入れ値の高騰が直撃しやすい卸売業での発生が目立っています。
東京商工リサーチによると、幅広い物価の上昇や人件費の高騰も重なっています。そのため、しばらくの間は「円安」倒産が高水準のまま推移する可能性が高いとしています。
自分に関係ある?
仕事やお金の面では、確認することが大切です。自分が勤める会社や取引先が仕入れコストの高騰に直面していないかを調べましょう。特に輸入に頼るビジネスや、価格転嫁が難しい事業に関わっている場合です。この状況では資金繰りの状況に注意を払う必要があります。
もう使える?取引できる?
東京商工リサーチでは、こうした倒産動向のデータ提供をしています。また、企業の信用状況を調べるための「国内企業調査レポート(TSR REPORT)」も提供しています。さらに、インターネット企業情報サービス(tsr-van2)なども提供しています。取引先の安全性を確かめたい場合は、これらの公式サービスや発表情報を確認してみてください。
まとめ
円安を背景とした企業の倒産は長期化しています。10月までの累計で前年年間を超えました。今後の動向を把握するためには行動が必要です。東京商工リサーチの最新の発表や取引先の経営状況のこまめな確認を心がけましょう。