今回の発表は、KDDIの2027年3月期第2四半期(2026年4月〜9月、上期)の決算です。契約内容や料金の変更は書かれていないので、今使っている契約はそのままです。株主や株を検討している人は、利益と現金の動きを合わせて見ておくとよいでしょう。11月6日の16時からプレゼンテーション、18時から質疑応答がライブ配信されます。
日本の通信事業が伸び、各セグメントで増収増益
KDDIによると、テレコムコア(国内の通信事業の中核)を中心に、各セグメントで増収増益となりました。上期は4月から9月の6か月分です。上期の連結売上高は3兆528億円で、前年同期比4.7%増えました。期初の計画を上回るペースで進んだことで、利益も伸びました。
調整後営業利益は6,331億円で、前年同期比13.9%増えました。調整後とは、一時的な損益を除いて計算した利益のことです(KDDIの決算資料、11/7確認)。会社の資料では、利用者1人あたりの平均収入(ARPU)も前年同期より70円(1.6%)増えたとしています。ブランド間の移行が改善し、上位プランが広がったことが理由です(同、11/7確認)。
売上も利益も前年同期を上回り、利益の伸びが売上を大きく上回りました。
| 比べること | 前年同期 | 今回 | 変化 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 2兆9,160億円 | 3兆528億円 | 4.7%増 |
| 調整後営業利益 | 5,557億円 | 6,331億円 | 13.9%増 |
| 調整後営業利益率 | 19.1% | 20.7% | 1.6ポイント上昇 |
| 親会社の所有者に帰属する調整後当期利益 | 3,434億円 | 3,900億円 | 13.6%増 |
| 調整後EBITDA | 9,014億円 | 9,826億円 | 9.0%増 |
EBITDA(利払い・税金・減価償却費を引く前の利益)は、本業のもうけを比べるための数字です。調整後営業利益率は、売上高に対する調整後営業利益の割合です。利益率は19.1%から20.7%に上がりました。
利益は伸びたが、営業で得た現金は減った
営業キャッシュ・フロー(本業で得た現金の出入り)は、4,282億300万円の収入でした。前年同期の8,226億5,700万円から、3,944億5,400万円減っています。会社は、金融事業の借入金が増加から減少に転じたことなどを理由に挙げています(KDDIの決算短信、11/7確認)。
フリー・キャッシュ・フロー(営業と投資のキャッシュ・フローを合わせたもの)は921億円で、前年同期の3,413億9,100万円から減りました。期末の現金及び現金同等物は8,886億7,000万円で、前期末より1,901億3,700万円減りました(同、11/7確認)。
編集部の見方では、利益が伸びた一方で手元の現金が増えていない点が、この決算の確認ポイントです。利益と現金の両方を見比べるとよいでしょう。
会社は通期の業績予想を変えていません。2026年5月12日に開示した予想のままで、上期の進み具合は次のとおりです。
- 売上高:6兆4,100億円に対して47.6%
- 調整後営業利益:1兆2,100億円に対して52.3%
- 親会社の所有者に帰属する調整後当期利益:7,310億円に対して53.4%
- 調整後EBITDA:1兆9,400億円に対して50.6%
予想を修正する場合は、速やかに開示するとしています(同、11/7確認)。







