GoLandでGo言語のアプリを作る人向けに、JetBrainsがAIエージェントの計測機能を発表しました。AIエージェントとは、指示を受けて自分で手順を進めるAIのことです。今回の機能では、アプリの処理がどこで時間を使っているかを調べる作業を、AIに任せられます。
Goには、処理の遅さを調べるための標準の計測ツール「pprof」があります(編集部注)。ただ、どの計測を取るか、どうコマンドを打つか、出てきた細かいデータをどう読むかは、慣れていないと難しいものです。JetBrainsは公式ブログで、Goの開発者の中にはできればpprofを避けたいという人も少なくないと説明しています。
今回からは、「POST /reindexによる再インデックスが想定より遅い。プロファイルを取って原因を調べて」のように、症状を文章で頼めます。AIが計測の種類を選び、結果を読み、原因のコードを示します。計測の種類やpprofのオプションを覚えている必要はありません。
Claude Code、Codex、Junieから使う流れ
この機能は、付属のgoland-profilerというスキル(AIに使い方を教える指示書)と、MCPツール(AIがGoLandの機能を呼び出すための仕組み)で動きます。対応するのはClaude Code、Codex、Junieの3つです。JetBrainsは、この3つで流れを確かめたとしています。
AIが進める流れは次のとおりです。
- 起動: GoLandの「Run with Profiler」ボタンと同じように、計測つきでアプリを起動します。ソースコードには手を加えません。
- 計測の選択: CPUの負荷なら、負荷をかけながら記録します。待ち時間ならブロックプロファイル、ロックの取り合いならミューテックスプロファイルを取ります。メモリが増え続けるなら、ヒープを2回取って比べます。
- 結果の読み取り: 計測ごとに、負荷の高い関数を最大5つまとめた要約が返ります。足りないときだけ、さらに細かく見ます。
- 報告: 主なボトルネック、そこへ至る呼び出し経路、重い行、対策案を伝えます。計測でわかったことと、AIの仮説は分けて書くよう指示されています。
分担の仕方も3通り選べます。すべてAIに任せる方法、自分で計測してAIに読ませる方法、自分で状態を整えてからAIに計測を頼む方法です。計測結果はGoLandのRecent profilesに残るので、AIの結論を自分のフレームグラフで確かめることもできます。
前の版との違いは次のとおりです。GoLand 2026.1.2では、計測を始める作業がIDEの中で簡単になっていました。今回の2026.3では、その計測をAIエージェントも使えるようになった点が違います。計測の操作から結果の読み取りまでを、AIが一続きで進められます。
料金と日本での利用
AIエージェントの料金は、使うサービスによって変わります。Claude Codeは無料では使えません。公式の料金表でFreeプランは「いいえ」になっており、個人ならPro(月払い$20)以上が基本の入口です。API(アプリから呼び出す仕組み)の前払いクレジットでも使えます(当サイトのClaude Codeガイド、11/2確認)。
Claude Codeは日本でも使えます。Anthropicの対応国・地域の一覧に日本があり、ヘルプも日本語で読めます(当サイトの確認:11/3)。
制限もあります。プロファイラーは動いている処理を計測するため、一瞬で終わるCLIツール(コマンドで動く小さな道具)では、役に立つ結果を取れません。サーバーやワーカーのように長く動くサービスに向いています。GoLandが起動したアプリに限られ、すでに動いているプロセスにあとから接続することはできません。