NTTが11月4日に発表した2026年度第2四半期(4〜9月期)の連結決算は、売り上げは伸びたものの、利益は前年を下回りました。NTT株式会社は、国際会計基準(IFRS)で決算を開示している通信・IT企業グループです。ドコモ、NTTデータグループ、NTT東日本・西日本などを傘下に持ち、個人の携帯電話から企業のシステムまで幅広く手がけています。
営業収益は8.7%増、利益は2桁の減少
NTTのプレゼンテーション資料によると、4〜9月期の主な数字は次のとおりです。
- 営業収益:7兆3,622億円(前年から5,894億円増、8.7%増)
- EBITDA(利払いや税、減価償却の前の利益で、事業の稼ぐ力を見る指標):1兆6,557億円(848億円減、4.9%減)
- 営業利益:8,301億円(1,150億円減、12.2%減)
- 当期利益:5,002億円(955億円減、16.0%減)
資料はこの結果を「対前年増収・減益」とまとめています。売上は伸びましたが、本業のもうけを示す営業利益は1,000億円超減りました。なお、EBITDAと減価償却費からは、使用権資産に係る減価償却費がすべて除かれています。当期利益は、NTT株主に帰属する分(非支配持分を除いた額)です。
決算の資料は3種類あります。プレゼンテーション資料が21ページ、決算短信(IFRS・連結)が14ページ、補足資料が35ページです。決算発表会見は13:30からweb中継されました。
ドコモの好調を理由に通期予想を上方修正
NTTは同じ日に、2026年度通期の業績予想を見直しました。資料は「ドコモにおける好調な業績を反映し収益・利益を上方修正」としています。5月8日公表の予想と、11月4日公表の予想は次のとおりです。
| 項目 |
5月8日公表 |
11月4日公表 |
変化 |
| 営業収益 |
15兆600億円 |
15兆800億円 |
200億円増 |
| EBITDA |
3兆4,300億円 |
3兆4,500億円 |
200億円増 |
| 営業利益 |
1兆7,100億円 |
1兆7,300億円 |
200億円増 |
| 当期利益 |
9,800億円 |
9,940億円 |
140億円増 |
| 設備投資額 |
2兆4,300億円 |
2兆4,730億円 |
430億円増 |
引き上げ幅は営業収益・EBITDA・営業利益がいずれも200億円です。当期利益は140億円、設備投資額は430億円増えました。
ドコモの営業収益は6兆8,410億円の予想
各社別の通期予想(営業収益/営業利益)は次のとおりです。
- ドコモ:6兆8,410億円/9,630億円(ともに当初から200億円増)
- データグループ:5兆1,900億円/4,700億円
- 東日本:1兆7,350億円/2,240億円
- 西日本:1兆5,050億円/900億円
- アーバンソリューションズ:5,800億円/560億円
修正があったのはドコモだけで、ほかの4社は当初の予想のままです。設備投資額の予想でも、ドコモは9,000億円で当初より430億円増えました。そのほかの設備投資額は次のとおりです。
- データグループ:8,040億円
- 東日本:2,770億円
- 西日本:2,450億円
- アーバンソリューションズ:950億円
日本の利用者に近い動き
資料のトピックスには、2027年1月から世界を転戦するF1のマクラーレン・レーシングとパートナーシップを結ぶ記載があります。NTTは、2019年からNTTとNTTデータグループがタイトルスポンサーを務める「INDYCAR」での実績とブランドへの信頼を挙げています。
また、従業員体験の高度化として、オファー型人事制度「NTT Group Job Scout」を10月に始めたことも示されました。自律的なキャリア形成の支援と、事業成長を目的にした制度です。
年間配当金の推移のグラフも掲載されています。2026年度は予想(E)の値で、1株当たりの配当額は株式分割の調整後の数値です。